決まらないリスクが一番やっかい

株、「驚きのトランプ氏巻き返し」ならハイテク復活 決まらないリスクは要警戒

2020/11/2 12:53         日本経済新聞 電子版
 
 

2日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発し、一時は前週末と比べた上げ幅を300円超に広げた。前週の大幅下落で自律反発を狙った短期筋の買い戻しが先行した。米大統領選を目前に控え、選挙前の劣勢を覆し現職のトランプ氏が驚きの巻き返しを見せれば、投資資金の逆流が起き足元で軟調なハイテク株が持ち直す可能性も残っているようだ。ただ、投資家はトランプ氏とバイデン氏どちらが勝利するかよりも、「決まらないリスク」を最も警戒してやきもきしている。

 

日経平均のきょうの上昇は、欧米を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒から前週に大きく下げた反動という見方が多い。上げが目立ったのは、好決算を発表したエムスリートヨタ自動車との資本提携強化を発表したKDDIなど。決算発表が本格化するなかでも、大統領選の結果の影響を直接は受けにくいとされる銘柄を選別する動きが目立った。

 

コロナ禍で迎える米大統領選は歴史的な一戦になる可能性が高い。米国の世論調査などによると、バイデン氏優位は揺らいでいない。ただ足元ではフロリダなど接戦州でトランプ氏が巻き返しているという見方も出てきている。

 

「もしトランプ氏再選の可能性が出てくれば、強烈な『リターンリバーサル』が発生するかもしれない」(智剣・Oskarグループの大川智宏主席ストラテジスト)。リターンリバーサルとは、株価が大きく上がった銘柄は反動で下がり、売り込まれていた銘柄は反発するという経験則に基づく逆張りの運用戦略のことだ。

 

足元の相場に当てはめると、バイデン氏が環境対策に注力するとの見方から米国を中心に物色が活発だった再生エネルギー関連などが売られる半面、下落していたハイテク株が持ち直すという構図だ。なかでも、9月初旬までは米国株の顔として躍進していた「GAFAM」はこのところ下げが目立っており、リターンリバーサルのマグマは沸き立ち始めているようにも見える。

 

日本国内では、村田製作所は前週末に2021年3月期の純利益予想を引き上げたにもかかわらず、きょうは米アップル急落に連れ安し2%近く下落する場面があった。東京エレクトロンなど半導体関連も含め、業績が堅調なハイテク株が日本国内でも見直されれば、全体の底上げにつながりそうだ。

 

もっとも、米大統領選を巡っては郵便投票などの開票作業に時間がかかったり、激戦州での投票結果を巡る混乱が生じたりして、そもそも決着が遅れるというリスクも指摘されている。「今週で大勢が決まらずにもめるような事態になると、事実上ストップしている追加経済対策の議論も進まない。大統領選後の『ご祝儀相場』にすらならず、大きく売られかねない」(智剣・Oskarグループの大川氏)。

 

世界最大の経済規模を誇る米国のコロナ対策に時間の猶予はもうない。遅れれば遅れるほど、国内企業の業績回復の前提も変わってくる。五里霧中の大統領選ウイークで、市場の焦点は「誰に決まるか」よりも「いつ決まるか」に移りつつある。 

〔日経QUICKニュース(NQN) 尾崎也弥〕

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トランプになるか、バイデンになるか、よりも

最も厄介なのは、どちらにも決まらない場合ですね。

それよりももっと厄介なのは、決まっても相手の支援者が納得せず暴動に発展することです。

今回は、この可能性が高いので、警戒は必要です。