最も得する日本企業は

「バイデン大統領」の誕生で、最も得する日本企業はどこ?

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ニューズウィーク日本版

自由貿易体制への回帰、格差是正、脱炭素といった経済政策の転換により、ビジネス環境も大きく変化する>

JIM BOURGーREUTERS

アメリカ大統領選でジョー・バイデン氏の勝利がほぼ確実となった。

ドナルド・トランプ氏が敗北を認めないという異常事態が続いているが、諸外国もバイデン氏を次期大統領として認めるなど、政治空白は避けられそうな状況だ。

バイデン政権の誕生で日本経済がどのような影響を受けるのか考えてみたい。

先週のコラムでも指摘したが、バイデン氏は自由貿易体制への回帰を主張しており、事実上、貿易戦争状態にある中国とも再交渉するとしている。

日本の製造業は、自由貿易の恩恵を最も受けている業種といってよい。

あくまで製造業に限定した話ではあるが、バイデン政権の誕生は、従来のビジネスを継続できるという点において日本経済には大きなメリットがある。

自動車産業はもちろんのこと、ファナックTDKなど、中国に対して工作機械や電子部品を輸出する企業の業績も回復するだろう。

中国がアメリカ向けに大量生産を行うため、日本製の機械や部品を必要とするというのがその理由である。 株式市場にも基本的にはプラスと考えてよい。

バイデン氏は、製造業支援に7000億ドルを投じるとともに、国民皆保険制度であるオバマケアの拡充も表明した。

これらは全て、中間層以下の生活水準を底上げする効果が見込める。

 

■トランプがもたらした株高の波に乗れ

 

トランプ政権は大規模な減税で株価を上昇させたが、富裕層と庶民の格差が拡大したため、個人消費の停滞が懸念されていた。

このタイミングで新政権が中間層の支援に乗り出せば、トランプ氏によって実現した好景気をうまく継続できる可能性が見えてくる。

もっとも、バイデン氏の政策には莫大な財源が必要となるので、増税と大規模な国債増発は必至だろう。

増税は短期的に市場にとってマイナス要因となるし、国債増発が金利上昇を招くリスクもある。

今のところ市場はバイデン氏の政策を好感しているようだが、目先の逆風を長期的なメリットでカバーできるのかがポイントとなりそうだ。

 

何といってもバイデン政権の最大の特徴は脱炭素だろう。

バイデン氏は、再生可能エネルギー分野に4年間で2兆ドルという巨額投資を行うとしており、これが実現すると再生可能エネルギーに関する主導権が欧州からアメリカにシフトする可能性もある。

菅首相の排出量ゼロ目標にも追い風

トランプ政権は環境問題に消極的で、今後も石油を使い続ける方針を示していた。

欧州はトランプ氏が環境問題に消極的なことを利用し、脱炭素を武器にアメリカが世界に張り巡らせてきた石油利権を破壊しようと画策していたが、アメリカが本格的な脱炭素に乗り出せば、そうは問屋が卸さなくなる。

欧州各国は環境問題に積極的なバイデン政権の誕生を表面的には大歓迎しているが、本音では舌打ちしているかもしれない。

菅義偉首相は就任早々、安倍政権の方針を大転換し、2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにすると表明した。

バイデン政権の誕生を事前に予想したものなのかはともかく、結果的にはタイミングのよい決断となった。

石油元売り各社など一部のエネルギー業界にとっては逆風となるものの、再生可能エネルギー関連の業界が伸びるのはほぼ確実といってよい。

アメリカを含む全世界で電気自動車(EV)シフトが進むので、日本電産などEV関連に強い部品メーカーの業績にも弾みがつくだろう。

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最も得する日本企業は?というテーマでニューズウィークがさきほど記事を出していました。

目新しいものはなく、結論としては、再生可能エネルギー関連の業界ということになりそうです。

バイデンの目玉はこれですし、菅の目玉もこれです。

 

これから実権を握るであろうカマラ・ハリスも、それどころではない強硬な脱炭素政策、つまりグリーン・ニューディール政策を掲げています。

 

脱炭素の怒濤の流れに乗っていけば遠くまで運んでくれるでしょう(笑)

                  (11月18日14時30分)