グリーン化支援税制導入

21年度税制改正

カーボンニュートラルに向けた設備導入支援等を創設

2020年12月11日掲載

政府与党は12月10日、2021年度の「税制改正大綱」を決定した。

新型コロナウイルス感染症の影響で経済が落ち込む中、厳しい経営環境を下支えするための税制措置や、菅 義偉内閣が掲げる「デジタル化」「グリーン化」の方針に沿った新たな税制の創設を盛り込んだ。

「グリーン社会」に関連する税制措置の主な内容は以下の通り。

カーボンニュートラルに向けた税制措置の創設

産業競争力強化法において規定される予定の「中長期環境適応計画」(仮称)に基づき導入される、生産プロセスの脱炭素化に寄与する設備や、早期に市場投入することで新たな需要の開拓への寄与が見込まれる脱炭素化を加速する製品を生産する設備に対して、税制上強力に支援する措置を創設する。

これらの設備の取得等をして、国内にある事業の用に供した場合には、その取得価額の50%の特別償却とその取得価額の5%(温室効果ガスの削減に著しく資するものにあっては10%)の税額控除との選択適用ができることとする。

ただし、税額控除における控除税額は、デジタルトランスフォーメーション投資促進税制の税額控除制度による控除税額との合計で当期の法人税額の20%を上限とする(所得税についても同様)。

自動車重量税エコカー減税などを見直し延長

自動車重量税エコカー減税

排出ガス性能と燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に係る自動車重量税の免税等の特例措置、いわゆる「自動車重量税エコカー減税」について、2020年度燃費基準の達成を条件に、2030年度燃費基準の達成度に応じた減税の仕組みとした上で、その適用期限を2年延長する。その際、2回目車検時の免税対象について電気自動車等やこれらと同等の燃費性能を有するハイブリッド車等に重点化を図る。

自動車税軽自動車税の環境性能割

2019年10月1日から2021年3月31日までの間に取得した自家用乗用車に係る環境性能割について、2020年度燃費基準の達成を条件に、2030年度燃費基準の達成度に応じた減税の仕組みとする。

クリーンディーゼル車の扱い

クリーンディーゼル車については、エコカー減税と環境性能割においてはガソリン車と同等に扱うこととする。

その際、2021年度・2022年度に関しては激変緩和措置を講ずることとし、2023年度以降はガソリン車と同等に取り扱うこととする。

自動車税軽自動車税の種別割のグリーン化特例

自動車税軽自動車税の種別割のグリーン化特例(軽課)については、クリーンディーゼル車を対象から除くとともに、適用対象を電気自動車等に限定していない種別においても、重点化と基準の切り替えを行った上で2年間延長する。

また、次の期限到来に向けて、経済の状況などを考慮しつつ、さらなる重点化を引き続き検討する。

EV等燃費基準の達成度に応じた評価について検討

次のエコカー減税等の期限到来に向けて、新たに燃費基準の対象となった電気自動車とプラグインハイブリッド車について、2020年度燃費基準に基づく燃費値の表示に関する検討等を進めつつ、その結果も踏まえ、エコカー減税等における燃費基準の達成度に応じた評価について検討し、結論を得ることとしている。

税制全体のグリーン化を推進

環境省は12月10日、2021年度「税制改正大綱」の決定を受け、同省関係のグリーン化の推進に向けた税制改正について取りまとめ報告した。

税制全体では、前述の自動車重量税エコカー減税等の自動車環境対策のほか、省エネ対策、再エネ普及などのエネルギー起源二酸化炭素排出抑制の諸施策に充当する「地球温暖化対策のための税」が着実に実施すること、揮発油税等の「当分の間税率」は維持することとされた。

また、個別の措置では、廃棄物処理事業者が廃棄物最終処分場内において専ら廃棄物の処分のために使用する機械の動力源に係る軽油引取税の課税免除の特例について、見直しをした上で、3年間延長することとされた。

見直しで、廃棄物処理事業を営む者のうち、産業廃棄物処分業者と特別管理産業廃棄物処分業者にあっては、適用対象を中小事業者等に限定する。

燃料電池自動車に水素を充てんするための設備で、新たに取得されたものに対する固定資産税の課税標準額を最初の3年度分を3/4とする特例措置について、見直しをした上で、2年間延長することとされた。

見直しでは、政府の補助を受けて取得した一定の低公害車燃料等供給設備に係る固定資産税の課税標準の特例措置について、一定の補助金を対象から除外する。

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