ニッケル、高値圏

電池用ニッケル高値圏 中国で1年ぶり水準
EV向けに需要、思惑買いで値動き荒く

 

 
 

 
中国では11月、EVのバンタイプの新車が発表された(北京)=ロイター

中国では11月、EVのバンタイプの新車が発表された(北京)=ロイター

 

電気自動車(EV)の電池材料である硫酸ニッケルの中国価格が上昇し、足元で2019年11月以来の高値圏にある。

中国政府の環境政策を背景に中国自動車メーカーがEVを増産しているとみられるほか、ニッケルを含む非鉄の国際相場にも連動した。

投機的な思惑買いも集め、目先は荒い値動きになりそうだ。

英国調査会社アーガス・メディアによると、硫酸ニッケルの中国の価格(中央値)は12月中旬時点で1トン3900ドル台で推移している。

3900ドル台後半まで上昇した10月下旬からは小幅に下げているが、7月の直近安値と比べ25%高い水準にある。

硫酸ニッケルはニッケルの中間原料や地金などから抽出する。

EVのリチウムイオン電池の放電や充電に関係する正極材に使われている。

EV用の心臓部ともいえる電池に使われる硫酸ニッケルについて、市場では将来的に供給が逼迫するとの観測が広がっている。

 

ニッケル需要はステンレス鋼向けが70%ほどで、EVなど車載電池向けは10%未満という。非鉄業界などによる足元の増産投資は、ステンレス向け原料のニッケル銑鉄(NPI)が中心だ。

中国はインフラ需要のために2000年代半ばからNPIを増産してきたうえ、最近はインドネシアにステンレス向けの資金を投じている。

NPIから車載電池向けの硫酸ニッケルをつくることは技術的には可能だが、コストが高く実用化に至っていないという。

欧州や中国、日本などがEVを増やす方針を打ち出すが、「資源開発会社は電池原料に適したニッケルの増産投資には慎重な姿勢を崩してはいない」(ある商社の担当者)。

その理由として各国のEV推進策が計画通りに進むか、正確に需要を予想するのは難しいことがある。また良質な鉱山は採掘が進み、残っているのは開発が難しい鉱山が多い。採掘した際に出る残さ処理などのコストも増え、投資額は膨らむ傾向にあるという。

投資の判断材料のひとつであるロンドン金属取引所(LME)のニッケル相場は上昇傾向にあるが、過去の高騰時と比べると水準はまだ低い。

価格変動も大きく、新規投資の決断を難しくしているという。

市場では計画が予定通りに進めば、車載電池向けニッケルの需要は30年ごろに現在の10倍の100万トン弱まで増える可能性があるとの見立てがある。別の商社の担当者は「増産投資がなければ、20年代半ばにも供給が不足する恐れがある」と予想する。

投資の決定から生産開始までには長い期間が要る。仮にニッケルが不足すれば、自動車の開発や生産にも影響を与えそうだ。

                   (日本経済新聞  12月18日朝刊)

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ニッケルが高値です。

ニッケル鉱山を持っている会社も、すでに掘りやすい、とまりコストの安い鉱山から採掘していますから、残っているのはコスト高の鉱山ばかりです。

そういう意味でも、ニッケルは今後も上がっていくと思います。

それ以上に、ニッケル資源そのものが需要に追い付けない時が来るでしょう。やはり、アサカ理研の方向性はこれからの時代に乗るものだと思います。

                (12月18日午前8時)