火力発電所(Pixabay CC0 1.0)

 現在、中国本土の3分の2にあたる20省で電力が供給停止・使用制限されており、企業に限らず民生にも影響が出ています。そのうえ、冬における電力、東北の暖房用石炭の需要増加が迫るなか、火力発電にも更なる影響が出る可能性が高いようです。中国メディアは、電力不足はあと5年も続き、2024年は最も電力不足の年になるだろうと報じています。電力不足の主な原因は、制度上の問題と国による不合理な市場介入によるもの見られます。

 中国の大手金融財政メディア・『第一財経』の27日付によると、電力の供給停止・制限について、国営電力配送会社の職員は「電力供給停止措置は電力供給の安全性を確保するためにやっている。そうしないと、負荷が大きくなりすぎて送電網が崩壊し、大規模な停電が発生し、終いには送電網の機器が破損したり、火災が発生したりしてしまう」と語ったといいます。

また、2016~2021年の毎年1~8月における使用量と発電量のデータを比べると、使用量の増加率が発電量の増加率より高く、今年の両者の差は2.5%もあり、この6年間で最大値となりました。このほか、「中国2030年エネルギー電力発展・企画・研究及び2060年の展望」によると、これからの5年間は電力の供給不足が続き、2024年は最も「電力不足」に陥るだろうと推測しました。

 中国の大部分の地域は、火力発電に依存しています。東北の吉林省では昨年の火力発電が同省の発電の75%を占めており、風力は13%、水力は10%未満、太陽エネルギーは5%未満で、火力発電依存度が高いです。中国の火力発電用の石炭価格が近年上昇し続け、オーストラリアの石炭を輸入制限してから、その価格がさらに上昇し、9月16~23日の一週間は1086元/トン(約1万9千円/トン)となり、年初より2倍以上値上げました。

中国では電気料金などは国が決めるため、会社側が市場の価格変動に応じて勝手に値上げできません。そのため、電気料金とコストのバランスが崩れ、会社側が発電すればするほど赤字になるため、生産を止めるしかないようです。

 また、冬になると、東北の地域は石炭を燃やしてマンションの住民に暖気を供給するため、大量の石炭が必要になります。そのため、東北の発電業者は今、発電を抑えて、冬に備え石炭を取っておく動きも出ています。

 中国で大規模な停電や断水が起きても、中共のトップがいる「中南海」は絶対に影響が及ばず、停電しないでしょう。 しかし、中国の経済を支えてきた不動産業界も厳しい状況にあるなか、電力不足も続くと、中国の経済回復はさらに厳しくなりそうです。

(新時代Newsより転載)

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上の記事のうち、中国の電気料金は国が決めた料金の10%までしか値上げできませんでしたが、ここにきて、非常に深刻な電力不足となり、石炭の火力発電による電気料金は、自由に設定できることに昨日なったようです。

ただ、電気料金を自由化してしまうと、石炭が史上最高値である今、とんでもなく高い電気料金が設定されることは避けられません。

 

特に製造業で最も大量の電力が必要な鉄鋼業にとっては、電気料金の暴騰は致命的です。

 


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